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たのしい循環生活

堆肥づくりのススメ【2】

「今日はよかったね~」
助手席でドヤ顔をしてこちらを見ている。
私の母、のぶばぁ である。
毎度のことながら堆肥講座で人気者になる彼女は
帰り道、大抵ご機嫌である。

最近は仲間が増え、別々の現場を担当しているので、
めったに一緒に講師として並ぶことがない。
イチから2人でつくったコンポスト講座、
親子コンビは最高ね、と言われるとまんざらでもない。

これまで、うまくいかないことも、たくさんあった。

のぶばあは、経験に基づいたことが100%。
目に見えないものにはあまり関心がない。
見た目や質の重視が彼女の信条である。
堆肥化の技術はシンプルでわかりやすいを追求してきた。
それが、じゅんなまけんの特徴でもある。

20年前、
私は、コンポストで循環の輪をつなげることで
安全野菜が毎日の食卓にならぶ仕組みをつくる
道筋が開けたことで、ミッション達成への
組織や人脈づくりのことで頭がいっぱいだった。
人生の目的を見出し、幼子を抱え、突然の活動家に変貌した娘の行動に、
彼女は日々不満を積もらせていたようだ。

目に見えないもの(ミッションや人と人の関係性の構築)に時間を費やし
思うように行かないことに苦労している娘が理解できなかったようだ。
なぜそこまで人のために動くのかと、体調を崩すたびに責められた。

目に見えるものと(現実派)、見えないもの(追い求める派)の攻防で
親子喧嘩がヒートアップして
仲間に迷惑をかけたこともたびたびあった。

「その言い方はないやろ」
というと、
「なんば言いようとか」
と猛烈に怒りだす。

こんな時、言い方を間違えると、
もっとめんどくさいことになる。
そう思うと余計に慎重に言葉を選びながら話してしまう。

「小さいことでゴチャゴチャ言っているだけだ」
と一喝されてほらみたものかと、
鼻で嗤われて「うるさいやつだ」
と投げ返される。

認めてもらえるチャンスは
いつも、こうして終わる。

つまり歴史というものは、こうしてできているようだ。

親子と言えども、仕事を通して相手を知るのに20年もかかっている。
今考えれば時間軸が違うことに、私も気づいていなかった。

のぶばあは、叱りながらも、どこかであたたかく見守てくれてきた。
そして時間をかけて自分事として動いている。

現場で一番輝く彼女は
気が強くて、負けず嫌いで
誰よりもわがままで、誰よりも可愛いい。
そして、若者を出し抜いて今日も成長し続けている。
それがカリスマと言われる所以であろう。

たいら由以子

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